高校時代からわたくしと仲良くして頂いております、奇特な友人A氏が所属する合唱団の演奏会に行く。毎年おもしろい趣向を凝らし、技術を凝らし、しかも伝で手に入れたチケットは格安。此れはいかねばなるまい!と試験期間もなんのその、今年で3年目。
 3部構成で今年はビートルズ特集がおもしろかった。それ以上にすばらしかったのは「おらしょ」であった。おらしょ、とはカクレキリシタンの方々が伝えてきた一種の賛美歌。

Kyrie,eleison.Christe,eleison.Kyrie,eleison
主よ、哀れみたまえ。キリストよ、哀れみたまえ。

此れが当時の方々の耳にはタイトルのようにきこえたらしい。五線符などあるはずもなく、それでも残ってきたことに感動してみる。民謡調と混ざっているのに賛美歌である。祈り、PREY、そのものとなってしまったおらしょの歴史は哀しい。遠藤周作氏の「沈黙」でも語られていた、パードレと断絶させられた人々は次第にその教義を変え、それでも残ったものにすがろうとしていくことでますますキリストから乖離していった人々の縋ろうとする姿が印象的。隠れキリシタンとカクレキリシタン、日本人はまこと変幻自在の宗教観をはぐくむ。

宗教を語るとどうも熱くなるが、わたくし自身はバリバリの無神論者の無宗教。でも唱えるならキリアより南無阿弥陀仏の方が。。。。。

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