ISBN:4091811973 コミック 藤田 和日郎 小学館 2007/04/27 ¥550

「この作品がすごいのは、当たり前です。藤田和日郎なんですから!」とあだち充氏が帯を書いているのにひかれて。
「うしおととら」「からくりサーカス」の藤田和日郎が久々に放つ、超大型バトルロマン!!
という帯に引かれて買ってしまいました。

この人の作品は、ぶった切った設定と、惜しげもなく次々出されるアイデアが詰め込まれているので、すごく好きです。
短編集の方が顕著なので、すごい好きです。

今回の秀逸なぶった切り設定は、フクロウが見たものはすべて死ぬ、というルール。電波に乗ろうが、何をしようが、とにかく死ぬ。丁寧に、どうしてかとかそういう理由付けはなく死ぬんだ、と作中でも言っている。心引かれる設定は、猟師さんの山言葉とか空軍のアクロバットチームのこととか。一体この作家の部屋はどんな資料集があるんだろうと思わずにはいられない。

娘に恫喝されて、「お、おぅ」と応じるお父さんが可愛かったです。
生き物である限り、次代が欲しいと思うものだというお父さん。
自分には娘がいるから、フクロウの負けだというお父さん。
とても素敵だと思います。「次代を継ぐ」ことと、「血をついでいく」ことを同義としていない点に、考えてマンガ書いてるんじゃないかと思わせてくれるところが凄く好きです。

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